羽がフワフワと空から舞い降りた
すると池のほうへ落ちていく
風は語った
そっちへ行けば終わりがまってる
羽は言った
それでも、私は空を映すこの池に居たい
羽は落ちてもなお空を思い、
そして、幻想を追いかけて
終わりの道を辿った
風は思った
何故自ら命を絶とうとするのか
長年生きていた中で
今でも納得できない解らない
羽は一人漂いながらそっと思う
この命尽きるその時まで
せめて空が見えるこの池で
幻想を抱きながら逝こう
冷たい凍りそうな池の水は
やがて羽を飲み込んだ
ポチャン...
また一人...
池は一人ポツンとつぶやいた
幻想に生きるよりまた風と共に
あの本物の空へ飛び立つ事も出来たのに。
なんと哀れな羽よ。
全て諦めて沈んでいった
もう二度と空を拝む事は無いだろう...
そしてまた今日も空から何かが落ちてくる
そして幾つか沈んでいく...
ポチャン...
ポチャン......
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